看護師がメンタルで退職したいと思ったら読むべき記事


仕事のことを考えると苦しくなる



今日も仕事に行きたくない
そう感じてしまう自分を、責めていませんか?
看護師の仕事は、人の命を預かる責任に加え、夜勤や不規則な勤務、職場の人間関係まで抱え込むことの多い仕事です。
さらに子育てや介護など、家庭のこともこなしている方なら、心も体も限界になって当然なのです。
しかし「看護師はメンタルが強い」というイメージを、社会からも、職場からも、そして自分自身からも押しつけられてしまいがちです。
「辞めたいなんて甘えかも」「周りはもっと頑張ってる」「まだ倒れていないから大丈夫」と自分に言い聞かせて、毎日をやり過ごしている人も多いのではないでしょうか。
”逃げている”と思っているその考えが、実は あなたの心が「助けて」と叫んでいるサインかもしれません。
それを無視してしまうと、ある日突然、体が動かなくなったり、涙が止まらなくなったりすることもあります。



まず大切なのは、「辞めたい」「しんどい」「辛い」と感じている自分を否定しないこと。
そして、「頑張りすぎてきた自分」に気づいてあげることです。
今回は、あなたの「頑張りすぎてる自分」に気づいてあげられるきっかけをお手伝いできるように、一緒に振り返ってみましょう。
看護師がメンタルを病みやすいのはなぜ?


「もう限界かも」と感じるのは、決してあなただけではありません。
看護師の仕事には、心を追い詰めやすい背景がいくつもあります。
常に人手不足
自分の体調よりも仕事を優先してしまい、熱があっても「休めない」と感じて出勤してしまう。気づけば、身体も心も限界を超えてしまうことも。
ミスが許されない緊張感
一つの判断ミスが命に関わる職場で、常に神経を張りつめて働いている。ふとした瞬間に「もう考える余裕がない」と感じることも。
一つずつ確実にタスクをこなすこともままならない、多重課題を抱えて、優先順位をその都度入れ替える高度な思考を繰り返していく内に、「何からしたらいいのかわからない」という最悪の状態に追い込まれることも多々あります。
患者や家族からの心ない言葉
感謝されることもある一方で、理不尽なクレームや暴言や暴力、セクハラなどを受ける場面も。感情を飲み込むうちに、自分の気持ちがわからなくなってしまうこともあります。
人間関係のストレス
上下関係が厳しかったり、先輩や上司との関係に悩んだり。「相談する相手がいない」「言い返せない」と、一人で抱え込みやすくなります。
特に中堅クラスになると、後輩の育成を任されるだけでなく、若手教育担当を“指導・管理する立場”として、上司やベテランスタッフからの圧力を受けるケースも。 誰かのクッション役になるたびに、自分の気持ちは後回しになっていきます。
夜勤や不規則なシフト勤務
生活リズムが乱れ、睡眠不足や食欲不振、過食などの行動が慢性化。身体が休まらないまま働き続け、回復するタイミングを失っていく。休みの予定でも、急な欠勤の交代を頼まれたり、思うようにストレス発散の時間をとることができないことも多くあります。
まずは立ち止まってみて


「もう続けられない」「このままだと壊れてしまう」
そう思った時、それはあなた自身の心からのSOSです。
でも、すぐに辞める決断をしなくてもかまいません。
まずは、一度立ち止まって、自分の気持ちと向き合ってみてください。
気持ちを書き出してみる
ノートやスマホのメモに、今の気持ちをそのまま書き出してみましょう。
何がつらいのか、なぜ「辞めたい」と感じているのか。
頭の中を整理するだけで、「何を変えたいのか」が少しずつ見えてくることがあります。
一人で抱えず、誰かに話してみる
職場の同僚、家族、昔の友人──「この人なら話せそう」という相手に、少しだけ気持ちを打ち明けてみませんか?
人に話すことで初めて、自分の本音に気づけることもあります。
異動や転職など、環境を変えてみる
「辞めるしかない」と思いつめる前に、今の職場の中で部署を変える、働き方を見直す、他の職場を知ってみるという選択肢もあります。
いきなり転職しなくても、求人を見たり、転職サイトに登録したりするだけでも気持ちがラクになることがあります。
「ここだけがすべてじゃない」と気づくことは、自分を守る大きな一歩です。
つらさが続くなら、専門家の力も借りてみる
眠れない、涙が止まらない、ご飯が食べられない…。
そんな症状が続いているなら、心療内科や精神科を受診することも大切です。
看護師は、誰よりも病識があります。
だからこそ、「食事は喉を通らなくても、アイスなら食べられているから大丈夫」「細切れでも眠れているから問題ない」と、自分のことになると症状を過小評価してしまいがちです。
過酷な労働環境のなかで、自分の心と体のSOSに気づけなくなってしまうことも珍しくありません。
だからこそ、今のあなたの本当の問題点を見つけてくれる“第三者の専門職”に頼ることは、あなたを守るための大きな一歩です。
それは弱さではなく、回復へ向かう力強い行動です。
あなたの心が壊れる前に


あなたは本当に、努力家で頑張り屋で看護師として尊敬できる人です。
しかし、心や身体が限界を迎えてしまってからでは、立て直すのに時間がかかります。
回復には、環境の変化と“休むことの勇気”が必要です。
だからこそ、自分を守るための選択肢を、今のうちに持っておいてほしいのです。
「辞めてもいい」
「逃げてもいい」
「頼ってもいい」
そのどれもが、“弱さ”ではなく、“未来を選ぶ強さ”です。
看護師は、広範囲の知識や経験が武器になります。
あなたのこれまでの頑張りは、決して無駄にはなりません。
だから、今いる場所がすべてだと思いつめず、次の場所でまた自分らしく働ける未来を思い描いてほしいのです。
今はまだ一歩が踏み出せなくても、「情報だけ見てみる」「誰かに相談してみる」だけでも十分です。
今のあなたに必要なのは、「ひとりで抱え込まないこと」


もし今、「毎朝がつらい」「このまま続けるのは無理かもしれない」
そう感じているなら、それはあなたの心が出しているSOSです。
すぐに辞めなくてもいい。
無理に何かを決めなくても大丈夫です。
でも――心がしんどいと感じているなら、専門家に頼ることは、あなたを守るための大切な一歩です。
病院を受診することも、決して特別なことではありません。
看護師だって辛いとき、苦しいときは、誰かにケアされるべきなのです。
そして、「今の働き方が合わないのかもしれない」と思うなら、
別の環境に目を向けてみるのもひとつの方法です。
他の職場を知るだけでも、今の苦しさが少し和らぐことがあります。



つらい時こそ、自分のために優しい選択を。
あなたには、今よりもっと穏やかに笑える毎日を選ぶ権利があります。
あなたの心が少しでも軽くなる、そのきっかけになれたら嬉しいです。
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