在宅でできる！看護師のリモートワーク事情

「夜勤がつらい」「人間関係に疲れた」「子育てと両立したい」そんな悩みを抱える看護師さんへ。実は看護師の資格を活かしながら、自宅で働ける時代になっています。

この記事を読んでわかること

・看護師がリモートワークでできる具体的な6つの仕事内容
・在宅勤務のメリット・デメリットと現実的な収入事情
・リモートワーク求人を効率的に見つける方法
・成功するために必要なスキルと環境整備のポイント
・看護師のリモートワークの将来性と今後の展望

看護師がリモートワークでできる仕事内容

主要職種別収入一覧

職種	時給・月給の目安	雇用形態	必要資格・スキル
コールセンター業務	時給1,200円〜2,000円	パート・派遣	看護師資格のみでOK
オンライン診療サポート	時給1,500円〜2,500円	契約社員・派遣	看護師資格＋ITスキル
特定保健指導	1件3,000円〜5,000円	業務委託	保健師資格必須（看護師のみは不可）
医療系企業相談業務	月給25万円〜35万円	正社員・契約社員	看護師資格＋企業経験
メディカルライティング	1文字1円〜3円	業務委託	看護師資格＋文章力
データ入力・管理	時給1,000円〜1,800円	パート・派遣	看護師資格のみでOK

コールセンター業務・健康相談

看護師のリモートワークとして最もポピュラーなのが、医療系コールセンターでの健康相談業務です。自宅から電話やチャットを通じて、一般の方からの健康に関する問い合わせに対応します。

具体的な業務内容は、以下のとおりです。

• 症状に応じた受診勧奨
• 健康診断結果の説明
• 生活習慣に関するアドバイス
• 薬に関する質問への回答

時給は1,200円〜2,000円程度

看護師としての専門知識と臨床経験を活かしながら、患者さんの不安に寄り添うことができる意義深い仕事です。経験年数や専門分野によって変動します。土日祝日や夜間の対応が可能な場合は、時給アップも期待できます。

オンライン診療のサポート業務

近年急速に普及しているオンライン診療において、看護師の専門性を活かしたサポート業務も増加しています。

患者さんがスムーズにオンライン診療を受けられるよう、技術的なサポートや問診票の入力支援、予約管理などを行います。

時給は1,500円〜2,500円と比較的高めに設定

ITスキルと看護の知識を組み合わせた新しいキャリアパス（ステップアップ）として注目されています。医師と患者さんをつなぐ重要な役割を担い、デジタルヘルスケアの最前線で活躍できる魅力的な分野です。

特定保健指導・オンライン保健指導

メタボリックシンドローム対策として実施される特定保健指導をオンラインで行う仕事です。ただし、この業務は保健師資格が必須となっており、看護師資格のみでは従事できません。

Web会議ツールを使用します。

• 対象者一人ひとりと向き合い、生活習慣の改善をサポート
• 食事指導、運動指導、行動変容のためのカウンセリング
• 保健師としての専門性を十分に発揮できる業務内容

報酬は1件あたり3,000円〜5,000円程度

看護師資格のみの方は、一般的な健康相談業務（コールセンター等）での類似業務を検討することをおすすめします。

医療系企業での相談業務

製薬会社や医療機器メーカー、保険会社などの医療系企業において、自社製品やサービスに関する医療相談に対応する業務もあります。看護師の専門知識を活かして、顧客からの問い合わせに答えたり、医療従事者向けの資料作成を行います。

正社員として採用された場合、月給25万円〜35万円程度が相場

企業の福利厚生も受けられるため安定性が高い職種です。企業によっては、オンラインセミナーの講師を務めることもあり、教育的な側面も強い職種です。

メディカルライティング・コンテンツ制作

看護師としての経験と知識を活かして、医療・健康関連のコンテンツを執筆する仕事も人気が高まっています。

• Webメディアの記事執筆
• 患者さん向けの教育資料作成
• 医療系企業のブログ代行

報酬は1文字1円〜3円が相場。月に5万文字執筆すれば月収5万円〜15万円程度が見込めます。

専門性の高い内容ほど高単価になる傾向があります。文章を書くことが好きで、医療情報を分かりやすく伝えることに興味がある方に適した職種です。

データ入力・医療情報管理

臨床試験のデータ入力や医療機関の診療情報管理など、医療に関するデータの入力・管理業務もリモートワークで対応可能な場合があります。

時給1,000円〜1,800円程度

正確性と継続性が求められる業務ですが、コツコツと取り組むのが得意な方に向いています。

資格要件について知っておくべきこと

看護師のリモートワークを検討する際に、重要なのが資格要件です。多くの業務は看護師資格のみで従事可能ですが、一部には保健師資格が必須の業務もあります。

看護師資格のみで可能な業務

• コールセンター業務・健康相談
• オンライン診療のサポート業務
• 医療系企業での相談業務
• メディカルライティング・コンテンツ制作
• データ入力・医療情報管理

保健師資格が必須の業務

• 特定保健指導：法律により保健師または管理栄養士の資格が必要
• 産業保健業務：企業での健康管理業務は保健師資格が求められることが多い

看護師資格のみをお持ちの方も、幅広い選択肢がありますので安心してください。

看護師がリモートワークを選ぶメリット

リモートワークの最大のメリットは、通勤時間がゼロになることです。往復2時間の通勤時間が不要になれば、その分を家事、育児、自己啓発、趣味の時間に充てることができます。特に夜勤がない職場が多いため、規則正しい生活リズムを保ちやすくなります。

看護師のリモートワークのデメリットと注意点

看護師のリモートワーク求人の探し方

専門求人サイトの活用

看護師専門の求人サイトで「在宅」「リモート」「オンライン」などのキーワードで検索するのが効率的です。医療系に特化した求人サイトなら、看護師の資格を活かせる案件が見つかりやすくなります。

クラウドソーシングプラットフォーム

クラウドソーシングサイトでも、医療ライティングや健康相談などの案件が多数公開されています。フリーランスとして活動したい方に適した方法です。

ランサーズやクラウドワークスなど

企業の公式サイト

製薬会社や医療機器メーカー、保険会社などの企業サイトで直接求人を探すことも有効です。企業によっては、リモートワーク可能な看護師職を積極的に募集している場合があります。

人材紹介会社の利用

看護師専門の人材紹介会社に登録し、リモートワーク希望を伝えることで、非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。コンサルタントからのサポートを受けながら転職活動を進められます。

SNSやコミュニティの活用

TwitterやFacebookなどのSNSで看護師のコミュニティに参加し、リモートワークの情報交換を行うことも有効です。実際にリモートワークをしている看護師から生の声を聞くことで、より現実的な情報を得られます。

成功するためのポイント

ITスキルの習得

リモートワークを成功させるためには、基本的なITスキルが必要不可欠です。

主なITツールは以下のとおりです。

• Word
• Excel
• PowerPointの操作
• Web会議ツール（Zoom、Teams等）
• チャットツール（Slack、Chatwork等）

コミュニケーション能力の向上

対面でのコミュニケーションと異なり、リモートワークでは文字や音声だけで意思疎通を図る必要があります。簡潔で分かりやすい文章を書く能力や、効率的なWeb会議の進行スキルを身につけることが重要です。

専門知識のアップデート

医療の進歩は日進月歩です。リモートワークでも看護師としての専門性を維持・向上させるために、継続的な学習を心がけましょう。オンライン研修や資格取得などを通じて、常に最新の知識を身につけることが大切です。

環境整備

自宅に快適な作業環境を整えることも重要です。

• 集中して作業できるデスクとチェア
• 安定したインターネット環境
• 必要に応じてWebカメラやヘッドセットなどの機器を準備

今後の展望

医療のデジタル化が進む中、看護師のリモートワークはさらに多様化・高度化していくことが予想されます。AIを活用した健康管理アプリのサポートや、遠隔医療における看護師の役割拡大など、新しい分野での活躍の場が広がっています。

また、働き方改革の推進により、医療機関でもリモートワークを取り入れる動きが見られ始めています。今後は、完全在宅勤務だけでなく、週に数日は在宅勤務を行うハイブリッド型の働き方も一般的になるでしょう。

まとめ

看護師のリモートワークは、従来の病院勤務では実現できなかった柔軟な働き方を可能にする魅力的な選択肢です。コールセンター業務からメディカルライティングまで、看護師の専門性を活かせる多様な職種があります。

一方で、収入面での課題や自己管理の必要性など、注意すべき点もあります。成功のためには、ITスキルの習得やコミュニケーション能力の向上、継続的な学習が欠かせません。

看護師としてのキャリアを諦めることなく、自分らしい働き方を実現したい方は、ぜひリモートワークという選択肢を検討してみてください。適切な準備と心構えがあれば、看護師の資格を活かしながら理想のワークライフバランスを手に入れることができるでしょう。