小児科の仕事は続けたい。でも、通勤や家庭との両立も大切にしたい。今回は、小児科病棟からクリニックへ移ったまなみさん(仮名)の体験談です。職場選びの条件と、育児を経験して変わった保護者への向き合い方を紹介します。
ご本人の提供原稿をもとに、名前を変え、読みやすく編集しています。以下はまなみさん自身の経験です。
小児科病棟から、暮らしに合う職場を考えた
まなみさんは、大学卒業後に大学病院の小児科病棟で働き、その後、小児科クリニックへ転職しました。転職を考えた大きなきっかけは結婚でした。
家事と病棟勤務を両立する生活を始め、将来の出産や育児も含めて、同じ働き方を続けることが自分には難しいと感じたそうです。通勤にも時間がかかっていたため、自宅から通いやすい職場を探すことにしました。
小児科で働き続けたいという希望はありました。同時に、給与が大きく下がらないこと、通勤しやすいことも大切な条件でした。勤務先の種類だけで決めず、生活に必要な条件を一緒に考えていたことが原稿から伝わります。
病棟とクリニックで感じた、小児科看護のやりがい
病棟では、子どもの発達に合わせて関わることや、繰り返し関わる中で成長を感じられることに、やりがいを見いだしていました。病気と付き合いながら過ごす子どもたちを支える経験は、本人にとって大切なものだったといいます。
クリニックでは、保護者の不安を聞き、気持ちに寄り添う関わりにやりがいを感じるようになりました。話をした後に保護者が安心した様子を見せると、看護師として役に立てたと感じるそうです。
働く場所は変わっても、子どもや保護者に関わりたいという思いは続いていました。これは治療やケアの効果を説明するものではなく、まなみさんが仕事の中で感じたことです。
育児を経験して、保護者の不安の捉え方が変わった
自分自身が育児をするようになってから、保護者の心配を以前より具体的に想像するようになったと振り返っています。

出産前は、教科書や参考書、病棟での経験をもとに関わっていました。育児を経験すると、知識として理解していることと、日々の生活の中で不安を抱えることの違いを感じたそうです。
その経験を通して、相手の気持ちを聞き出し、寄り添うことをより大切にするようになりました。本人は、育児の経験も看護に生かせると感じています。子育ての経験がなければよい看護ができない、という意味ではありません。
やりがいがあっても、勤務調整への迷いは残る
原稿提供時点では、職場で大きな悩みなく働けている一方で、子どもの体調不良などによる休みや、遅い時間のシフトに入れないことを気にかけていました。同僚に負担をかけているのではないか、という思いがあるそうです。
看護と育児を両立するには、周囲の理解や協力が大切だと実感していました。転職によって悩みがすべてなくなったという体験ではなく、働き続ける中で調整を重ねている姿がうかがえます。
看護を続けたい気持ちと、これからの希望
本人が望んでいるのは、家庭と仕事を両立しながら看護師を続けることです。在宅でできる仕事への関心も原稿にありましたが、実際に在宅ワークを始めたという話ではありません。将来の選択肢として考えている希望です。
迷いや周囲への気遣いを抱えながらも、育児の経験から得たものを仕事に生かせると感じていました。同じように悩む人にも看護を続けてほしい、という思いが綴られていました。
あおから:小児科を続けるために、暮らしの条件も確かめる
この体験を読むときは、「クリニックなら両立できる」と一般化せず、本人が何を条件として考えたかに目を向けると参考になります。以下はまなみさんの発言ではなく、編集部が整理した質問例です。
- 通勤を含め、出発から帰宅までにどのくらい時間が必要か。
- 給与の内訳と、勤務時間が変わった場合の条件を確認できているか。
- 遅い時間の勤務や急な休みが必要なとき、誰に相談するのか。
- これまでの小児科での経験を生かせる仕事と、新しく学ぶ仕事は何か。
希望する条件と、応募先から確認できた事実、まだ分からないことを分けてメモしておきましょう。転職するかどうかも含めて、自分の生活に照らして考えるための材料になります。
通勤や勤務時間など、応募前に確かめたい条件は、看護師の職場選びチェックリストにまとめています。
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